一条工務店のロスガード90配置 - 設計前に知らないと後悔する注意点
ロスガード90の配置、「外壁に面した場所ならどこでもいいでしょ」と思っていませんか?
実は配置場所によって、騒音で眠れなくなったり、フィルター交換のたびに虫が飛び散ったり、半畳分のスペースが完全にデッドスペースになったりと、住んでから後悔するケースが少なくありません。
この記事では、ロスガード90の設置制約・避けるべき場所・定番の配置を整理したうえで、「前に棚を置いてデッドスペースをゼロにする」という発想の転換まで解説します。
この記事の内容は動画でも解説しています(クリックで再生)
結論 - 前に棚を置けばデッドスペースはゼロにできる
先に結論を書いておくと、ロスガード90の配置で一番大事なのは「前に何も置けない」という思い込みを捨てることです。
- ロスガード90のフィルター交換は、メンテナンスハッチ(四角い開口部)から防虫袋とフィルターを引き出すだけ
- 棚にハッチと同じサイズの穴をあけておけば、棚越しにメンテナンスできる
- 半畳のデッドスペースがそのまま収納スペースに変わる
- 設計士に確認済みで、問題ないという回答をもらっている
以下、設置の制約や避けるべき場所を整理してから、この棚のアイデアを詳しく解説します。
ロスガード90の基本
ロスガード90は、一条工務店の全住宅に標準装備されている24時間換気システムです。温度と湿度を90%回収しながら換気するので、冬でも冷たい外気がそのまま入ってきません。
基本スペックをまとめると以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 設置スペース | 1マス(約91cm四方)= 半畳分 |
| 設置条件 | 外壁に面した場所 |
| メンテナンス | 年1回のフィルター交換 |
| 交換作業の内容 | 正面の扉を開けて防虫袋と給気フィルターを引き出す |
半畳分とはいえ、間取り上ではかなりの存在感があります。しかも年1回のフィルター交換では、外から入ってきた虫の死骸が防虫袋に溜まっていて、取り出すときに生きた虫が飛び出てくることもあります。この「汚い作業」をどこでやるかも、配置を考えるうえで大事な視点です。
設置できない場所の4つの制約
まず、物理的に設置できない場所を押さえておきましょう。一条ルールとして、2階建ては2階、平屋は1階、3階建ては2階への設置が原則です。
そのうえで、以下の4つの制約があります。
1. 外壁に面していない場所
ロスガード90は外気を取り込んで換気するシステムなので、外壁にダクトを通せる場所でなければ設置できません。家の真ん中あたりには置けません。
2. 掃き出し窓から14マス以上遠い場所
配管の長さに制限があるため、掃き出し窓からあまり遠い場所には設置できません。
3. 前面に人が立てるスペースがない場所
フィルター交換は本体の正面から作業するため、目の前に人が立てる空間が必要です。ただし、これは「前に何も置けない」という意味ではありません(後述)。
4. 外壁の向きが悪い場所
外気を取り込む口がゴミ置き場・駐車場・工場に向いていると、においや排気ガスも一緒に吸い込んでしまいます。周辺環境まで考慮して向きを決めましょう。
避けた方がいい場所
ルール上は設置できるけれど、住んでから後悔した人が多い場所が2つあります。
寝室に隣接する場所
ロスガード90は24時間動き続けているため、隣の寝室だと機械音が気になって眠れないという声が非常に多いです。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| メーカー公称値 | 35dB |
| 隣接する寝室での実測値(施主報告) | 54dB |
公称値と実測値にかなりの開きがあります。設置環境によって差が出るので、気になる人は一条工務店の宿泊体験で実際に確かめてみるのがおすすめです。
ウォークインクローゼット
音を隠せるため人気の選択肢ですが、フィルター交換のたびにホコリや虫が舞うリスクがあります。大切な洋服にホコリがつくのが嫌なら、ロスガード周辺だけ仕切れる構造にするか、交換時に洋服をよけてから作業するようにしましょう。
定番の配置パターン
よく選ばれている場所は以下の2つです。
| 配置場所 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 廊下の行き止まり | 作業スペースを自然に確保できる。生活空間から離れていて音が気になりにくい | 見た目がそのまま露出する |
| 納戸・物置 | 扉を閉めれば音がほぼ聞こえない | 半畳分が物置スペースから消える |
どちらも合理的な選択ですが、いずれにしてもロスガード90は半畳を消費します。この半畳を少しでも有効に使いたい、というのが次の話です。
発想の転換 - 棚を置いてデッドスペースをゼロにする
ロスガード90の前に棚を置いてはいけないと思っている人が多いですが、実はそうではありません。
フィルター交換に必要なのはハッチ部分だけ
フィルター交換の作業は、本体正面の扉を開けた先にある「メンテナンスハッチ」と呼ばれる四角い開口部から、防虫袋と給気フィルターを引き出すだけです。つまり、ハッチの部分さえアクセスできれば交換作業はできます。
棚にハッチサイズの穴をあける
棚にメンテナンスハッチと同じサイズの穴をあけておけば、棚越しにフィルター交換が可能です。ろれさんも設計段階でこの方法を設計士に確認し、「問題ない」という回答をもらっています。
ハッチの位置はオプションで変わる
注意点として、採用するオプションによってハッチの位置が違います。
| オプション | ハッチの位置 |
|---|---|
| 通常のロスガード / うるケア | 下側 |
| さらぽか | 上側 |
自分が採用するプランを確認してから、棚の穴の位置を決めてください。
棚を置くメリット
半畳が収納スペースに変わるだけでなく、棚にゴミ袋・アルコール除菌・交換用フィルターをまとめて置いておけば、交換作業に必要なものが全部その場に揃っている状態を作れます。汚い防虫袋をすぐゴミ袋に入れられるので、作業の段取りも良くなります。
故障時はどうする?
故障した場合は一条工務店経由でメーカーの技術者が修理に来るため、そのときは棚をどかす必要があります。ただし、ロスガード90の故障頻度は保証期間の10年以内はほぼゼロで、15年目前後で本体交換が目安です。15年に1回あるかないかのレベルなので、十分許容範囲でしょう。
まとめ - 設計段階で確認すべきチェックリスト
ロスガード90の配置を検討するときは、以下のポイントを確認しましょう。
設置の4つの制約
- 外壁に面しているか
- 掃き出し窓から14マス以内か
- 前面に人が立てるスペースがあるか
- 外壁の向きがゴミ置き場などに面していないか
避けた方がいい場所
- 寝室の隣(騒音リスク)
- ウォークインクローゼット(ホコリ・虫のリスク)
配置の考え方
- 廊下の行き止まりや納戸が定番の選択肢
- ただし「前に何も置けない」は思い込み。メンテナンスハッチにアクセスできる穴を棚にあければ、棚越しにフィルター交換できる
- 半畳のデッドスペースを収納として有効活用できる
ロスガード90の配置は後から変更できません。設計段階でしっかり検討して、設計士に「棚+穴あけ」の選択肢も相談してみてください。