ろれさんの一条攻略日記

一条工務店の標準間接照明の明るさを徹底検証

「間接照明を入れたいけど、一条の標準ユニットで足りるの?」「造作にするといくらかかるの?」

間接照明は照明計画の中でも情報が少なく、打ち合わせで初めて知ることが多い分野です。この記事では、造作間接照明の種類・光源の選び方・費用・失敗しないポイントまで、まとめて解説します。

この記事の内容は動画でも解説しています(クリックで再生)


結論: 間接照明は「造作費 + 器具代」のセットで考える

先に結論をまとめます。

  • 造作間接照明は「器具代」だけでなく「造作費(大工工事)」が別途かかる
  • 一条工務店では下がり天井 + 間接照明で1箇所あたり約10万円の追加費用(稟議案件)
  • 器具はパナソニックの建築化照明なら一条の半額制度が使える
  • コーブ照明は裏方の照明なので、器具のグレードより造作の精度が見た目に影響する
  • 間接照明だけでは暗い。ダウンライトとの併用が前提

造作間接照明とは? 標準ユニットとの違い

一条工務店の標準間接照明は、下がり天井のユニットに照明が最初から組み込まれているタイプです。対して造作タイプは、幕板や下がり天井を大工さんに作ってもらい、その中に自分で選んだ照明器具を入れる方法です。

自由度が高い反面、費用も手間もかかります。


設置手法は3種類

造作間接照明には、光の当て方によって3つの手法があります。

手法光の向き特徴向いている場所
コーブ照明天井に向けて上に当てる反射した柔らかい光で部屋全体を包む。ホテルライクな雰囲気。天井が高く見えるリビング、キッチン上
コーニス照明壁面に向けて下に当てる壁がきれいに照らされ空間が広く感じられる。天井が低い家でも設置しやすい廊下、寝室の壁面
バランス照明天井と壁の両方コーブ + コーニスの合わせ技。影が出にくく均一に明るいショールーム、美容室

住宅で圧倒的に人気なのはコーブ照明です。天井に光をバウンスさせる柔らかい光が「ホテルみたい」と好評で、間接照明といえばコーブ照明と言っていいくらい定番の手法です。

ちなみに「コーブ(cove)」は英語で「くぼみ・入り江」の意味。天井のくぼみに照明を仕込むからコーブ照明と呼ばれます。


光源の選び方が最大のポイント

コーブ照明に入れる光源は、大きく3パターンあります。

1. LEDテープライト

ホームセンターやネットで買えるテープ状の照明。4.5m分でも1〜2万円程度と圧倒的に安いのが魅力です。

ただし注意点があります。

  • アルミチャンネル(ディフューザー付きケース)に入れないとLEDの粒々が天井に映る
  • 電源ドライバーを別で用意する必要がある
  • 調光したい場合は対応品の選定が必要
  • 一条の現場の電気工事業者が施工を嫌がるケースがある(事前確認必須)

2. パナソニック建築化照明(スタンダードタイプ)

一条の照明打ち合わせで半額採用できるライン照明です。

  • 演色性: Ra83
  • L1500サイズの定価: 34,000円 → 一条半額で17,000円
  • 器具の高さ: 40mm

3. パナソニック建築化照明(美ルックタイプ)

スタンダードの上位版。色の再現性が高いタイプです。

  • 演色性: Ra93
  • L1500サイズの定価: 60,000円 → 一条半額で30,000円
  • 器具の高さ: 57mm
  • 1本あたりスタンダードとの差額は約13,000円

演色性(Ra)とは?

光が当たった時に色がどれだけ自然に見えるかを表す数値で、最大100。Ra83でも日常生活に問題はありませんが、Ra93だと木目や食べ物の色がより自然できれいに見えます。

ただしコーブ照明の場合、光が天井に反射してから目に届くので、Ra83とRa93の差は直接照明ほど体感で大きくありません。キッチンの手元や食卓を美しく照らしたいなら美ルックの恩恵はありますが、ダウンライトがすでにRa93なら、コーブ照明はスタンダードで十分という考え方もアリです。

標準ユニットとの明るさの差

ここが最も大きな違いです。

一条の標準間接照明ユニットは省エネ重視で光量が控えめに設計されています。一方、パナソニックのライン照明はL1500スタンダード1本だけで約2,700ルーメン。3本揃えると8,000ルーメン以上になり、標準ユニットとは次元が違う明るさです。

しっかり明るくしたいなら、パナソニックのライン照明を検討する価値があります。


費用の現実: 器具代 + 造作費の2本立て

造作間接照明の費用で見落としがちなのが「造作費」です。器具代だけ見て安心していると、思わぬ出費になります。

費用の内訳(キッチン上コーブ照明の例)

項目金額
造作費(下がり天井・幕板の大工工事)約100,000円
器具代(パナソニック スタンダード 3本)約52,000円(半額後)
合計約150,000円以上

美ルックを選んだ場合でも、定価9万円が一条経由で4.5万円になるので、半額制度の恩恵は大きいです。ただし造作費は別途かかることを忘れないでください。

費用の優先度の考え方

コーブ照明は「裏方の照明」です。光を天井に当てて反射させるだけなので、器具そのものは見えません。器具のグレードにお金をかけるより、造作の質(幕板の精度)の方が見た目に直結します。


失敗しない7つのポイント

1. コーブ照明だけでは暗い

天井に光をバウンスさせると、光量が50〜60%に落ちます。11畳のLDKなら3,000ルーメン以上欲しいところですが、コーブ照明だけではまかなえません。ダウンライトと組み合わせるのが前提です。

グレアレスダウンライトをメイン照明として計画した上で、コーブ照明を雰囲気づくりに使う。これが正解の組み合わせです。

2. ほこりと虫の問題

コーブ照明は器具が上向きになるため、ほこりと虫の死骸がたまりやすい構造です。1年掃除しないだけで明るさが20%落ちるというデータもあり、2〜6ヶ月に1回は掃除が必要になります。

設計段階で、照明器具と幕板の間に手が入る20cm程度のスペースを確保しておくことが重要です。設計士に必ず確認しましょう。

3. 調光スイッチの選択

パナソニックの建築化照明を調光したい場合、対応した専用の調光スイッチが必要です。アドバンスシリーズの逆位相タイプを指定する必要があるので、設計士に確認してください。

4. 色温度を統一する

コーブ照明が電球色(2700K)なのにダウンライトが昼白色(5000K)だと、空間の統一感が崩れます。全体で電球色か温白色に揃えるのが基本です。

注意点として、一条の標準間接照明はカタログ上は「電球色」と表記されていますが、モデルハウスで実物を見ると温白色や中白色に近い色合いだったという声が多いです。採用前に必ず実物で確認してください。

5. 背の高い家具の配置に注意

特にコーニス照明は壁際に照明があるため、背の高い棚や冷蔵庫を壁際に置くと照明が隠れてしまいます。間取り確定前に家具配置を想定しておきましょう。

6. 幕板の奥行きと器具の高さを確認する

パナソニックのスタンダードは高さ40mm、美ルックは57mm。幕板の寸法と器具の高さが合っていないと施工できません。

器具を決めてから造作寸法を確定するという順番が大事です。先に造作の寸法を決めてしまうと、入れたい器具が入らないということが起こります。

7. LEDテープの電気工事は事前確認

LEDテープ + ドライバーの構成は、一条の現場電気工事業者が対応しないケースがあります。設計士と現場監督に「LEDテープを施主支給したい」と事前に相談し、電源の取り出し位置と施工可否を確認してから進めてください。


まとめ

造作間接照明を検討するときに押さえておきたいポイントをまとめます。

  • 設置手法は3種類。住宅で一番人気はコーブ照明(天井バウンス)
  • 光源はLEDテープが最安だが施工の事前確認が必要。パナソニック建築化照明なら一条の半額制度が使える
  • 費用は「造作費(約10万円/箇所)+ 器具代」の2本立てで計算する
  • コーブ照明は裏方の照明。器具のグレードより造作の精度を優先する考え方も正解
  • コーブ照明だけでは暗い。ダウンライトとの併用が前提
  • 掃除スペースの確保、色温度の統一、調光スイッチの選定を忘れずに
  • 器具を決めてから造作寸法を確定する順番を守る

間接照明は計画段階が一番大事です。打ち合わせ前にこの記事の内容を頭に入れておくだけで、後悔するリスクをかなり減らせます。