ろれさんの一条攻略日記

一条ルール全105個を徹底解説 - 知らないと後悔する制約まとめ

一条工務店で家を建てようとすると、打ち合わせの中で「それはできません」と言われる場面が何度もやってきます。これが施主の間で「一条ルール」と呼ばれている設計上の制約です。

公式に公開されているものではなく、聞かないと教えてもらえないことも多いのが厄介なところ。ウェブ上の情報を徹底的に調べたところ、全部で105個のルールが見つかりました。

この記事では12カテゴリに分けて、特に知っておくべきルールを中心に解説します。

この記事の内容は動画でも解説しています(クリックで再生)


1. 構造・間取り(13ルール)

一条ルールの中でも最も影響が大きいのが構造と間取りの制約です。

総二階建てが原則

一条工務店は原則として総二階建て。1階と2階の面積がほぼ同じでなければなりません。1階だけ広くしたい場合は、バルコニーや吹き抜けで面積を調整します。ちなみにバルコニーと吹き抜けは坪単価が半額で計算されます。

910mmグリッド設計

壁は半マス(455mm)単位でしか動かせません。「10cm だけ壁をずらしたい」といった微調整はできないので、家具のサイズとグリッドが合うかどうか、間取りの段階でしっかり確認しましょう。

耐力壁とタレ壁

区画ごとに1/4以上の耐力壁が必要で、移動も撤去もできません。窓やドアも付けられず、建物の角には1マス以上の壁が必要なのでコーナー窓は設置不可です。

1階と2階の区画がずれるとタレ壁が発生します。構造上必須のSタレ壁は約27cm天井が下がり、撤去もできません。間取りを考えるときは1階と2階の区画をできるだけ揃えるのがコツです。

その他の主なルール

ルール内容
部屋の短辺最大5マス(4,550mm)まで
吹き抜け床面積の1/3まで(階段も含む)
天井高標準2,400mm、オプション+2万円で2,600mm
リモコンニッチ2x6工法のため作成不可
敷地離隔距離南180cm / 東西北90cm以上

天井高2,600mmへの変更は+2万円なので、コスパの良いオプションとして人気です。


2. 窓(15ルール)

窓だけで15個もルールがあり、最も制約が多いカテゴリの一つです。

窓の枚数制限

部屋の広さによって窓の上限が決まっています。

部屋の広さ窓の上限
8畳未満2つまで
8〜12畳3つまで
12畳以上4つまで

追加はオプション費用がかかります。2畳以下の部屋は窓なしが標準です。

設置できない窓

コーナー窓と天窓(トップライト)は設置できません。コーナー窓は耐震上の理由、天窓は雨漏りリスクが理由です。

連窓という裏技

同じサイズの窓を並べると「連窓」として1つの窓にカウントされます(6連まで可能)。枚数制限を回避するテクニックとして覚えておきましょう。ただし窓と窓の間には1マス以上の壁が必要です。

その他の主なルール

  • 非居室(廊下・階段・トイレ)はFIX窓が標準。開く窓にするにはオプション費用が必要
  • 準防火地域では窓の選択肢が大幅に制限される
  • 吹き抜け部分にはFIX窓しか付けられない
  • 網戸はオプション(全窓一括で約3,000円/坪)
  • ハニカムシェードは全室標準だが白のみ。完全に閉めると結露の原因になる
  • 3マス幅の大窓は2つまで標準、3つ目から有料

3. ロスガード(4ルール)

ロスガード90は設置場所にかなり厳しい制約があります。

  • 2階の外壁に面した場所にしか設置できない
  • 半畳分のスペースを使い、水回りの近くにも置けない
  • フィルター交換のために前にものを置いてはいけない
  • 給気口(SA)は居室のみ設置可。排気口(RA)は2階の廊下に固定

また、うるケアとさらぽかは同時には使えず、どちらか一方を選ぶ必要があります。


4. 床暖房(6ルール)

一条工務店の代名詞である全館床暖房にもルールがあります。

  • エリア分けは最小3帖から、各階最大4エリアまで
  • ヘッダーボックスは1マス幅の壁にしか設置できない(裏が収納・耐力壁はNG)
  • 収納内、便器下、冷蔵庫下には配管が通らない
  • 玄関の土間は北海道以外では標準で床暖房なし(オプションで追加可)

運用面の注意点として、床暖房は立ち上がりに数日かかるので即効性はありません。また冬場の室内湿度が平均30〜35%まで下がり、ひどいときは20%台になることも。加湿器は必須と考えておきましょう。


5. 水回り(8ルール)

キッチン、浴室、洗面台は全て一条オリジナルが基本です。特に浴室は他メーカーへの変更ができないので要注意。

設備制約内容
カップボード幅90〜270cm(45cm刻み)、奥行き65cmか45cm
浴室サイズ1坪か1.25坪の2択
浴室の鏡外せない
浴室の窓窓なし / ブラインド内蔵ペア / トリプルかすみの3択
親子折戸1.25坪のお風呂限定
2階のトイレタンクレス設置不可(水圧不足)
洗面台幅90cm(標準)か135cm(ワイド)の2択

TOTOやLIXILのお風呂を入れたいと思っている人は、一条工務店では対応できないことを事前に知っておく必要があります。


6. エアコン・蓄電池(7ルール)

RAYエアコンの制約

RAYエアコンは床暖房と室外機を共有しているため、冬に床暖房を動かしていると室外機が足りなくなります。再熱除湿機能もないので、梅雨時期の除湿を重視するなら市販エアコンも検討した方がいいでしょう。取りやめても減額はわずか4万円です。

室外機は取り付け位置の真下の外壁に置く必要があり、離れた場所には配置できません。

蓄電池の制約

  • 蓄電池とパワーコンディショナーは東面か北面にしか設置できない(南面・西面は直射日光で劣化するためNG)
  • 引き渡しから3年以内なら後付け可能。ただし合計145cmの壁スペースが必要
  • 検討中の人は建築時に設置面のスペースを確保しておくのがおすすめ

7. 電気(12ルール)

電気まわりは12個もルールがあり、特にコンセントは後悔しやすいポイントです。

コンセントの主な制約

項目内容
窓周り1階は窓の下不可、2階は窓の上不可
標準数1階2階合わせて約30個(追加1つ3,410円)
高さ標準30cm(変更無料、下限20cm)
和室はベージュ、それ以外はホワイト固定
位置910mmグリッドに沿った配置のみ
設置不可床上コンセント、Sタレ壁

標準の30個では足りない人が多いですが、1つ3,410円なので必要な場所にはどんどん追加しましょう。

照明・その他

  • ダウンライトは自分で交換できない(業者依頼で1灯5,000〜13,000円)
  • LED照明キャンペーンは坪3,000円
  • 警報機のスイッチは玄関付近にしか付けられない
  • 分電盤には幅1マス分の壁スペースが必要

8. 内装(12ルール)

内装で特に重要なのは色に関するルールです。取り返しがつかないので慎重に選びましょう。

色のルール

  • 建具(ドア・収納の扉)は1棟まるごと1色。部屋ごとに変えることはできない
  • フローリングは同じ階で1色のみ。1階と2階で変える場合はオプション3万円
  • フローリングの向きは階段の踏み板に対して垂直に固定
  • 巾木は白1色のみ

その他の制約

  • 建具の有効開口幅は開き戸630mm / 引き戸740mm / 玄関754mm
  • インセット引き戸は耐力壁には設置不可
  • 1部屋につき扉は1枚まで標準(2枚目から有料)
  • クロスは準不燃素材中心(提携外は稟議が必要で保証なし)
  • クロスの貼り分けは壁の途中では不可。アクセントクロスは1ヶ所7,000円
  • トイレの収納配置は仕様書のパターンから選択式

9. 外壁・外観(5ルール)

ハイドロテクトタイル

  • 5色から最大2色まで選択可能
  • 色分けは縦方向のみ(横・互い違いは不可)
  • 標準はホワイト1色のタイル。ハイドロテクトタイルへのアップグレードは坪1万〜1.3万円

セルフクリーニング機能でメンテナンス費用が抑えられるので、長期的にはお得という声も多いです。

サッシの色

外側は標準3色(ブラウンだけはオプション10万円)。室内側はホワイト固定で選べません。


10. 屋根(8ルール)

  • 屋根の勾配は1.5寸か3.5寸の2択。1.5寸は太陽光パネルを載せる場合のみ選択可能
  • 軒の延長は最大90cm(坪5,000円)
  • アイスマートは1階の軒がほぼ0cm。夏場の直射日光に注意
  • 軒延長時はダミーの太陽光パネルが必要(約14万円)
  • パラペット屋根は屋上として使用禁止。10年に1度防水塗装の塗り替えが必要
  • ガルバリウム鋼板は2x6モデルのみ対応、色はアイボリー1色

11. 階段・玄関・収納(8ルール)

階段

オープンステアかボックスステアの2択。オープンステアはストレート階段のみで約2万円のオプション(L字は約11万円)。最低3マスの直線スペースが必要です。

玄関

  • 玄関ドアはプロノーバ(60mm)/ ファノーバ(40mm)/ ダンジュ(90mm)の3シリーズ
  • 玄関ポーチは標準で畳1枚分。拡張は奥行き30cm追加で2〜4万円
  • 玄関の庇は最大1マス(91cm)が限界

収納

  • クローゼットは6坪につき1個が標準(奥行き45/60/90cm)
  • 耐力壁には埋込収納・ニッチ不可

12. 施主支給・その他(7ルール)

施主支給は原則NG

施主支給は一条工務店が原則として受け付けません。保証の対象外になるためです。ただし「稟議」という社内審査(2〜4週間)を通せば例外が認められることもあるので、どうしても変えたいルールがあれば営業担当に相談してみましょう。

キッチンを社外品に変更する場合は差額で50〜90万円かかり、対応メーカーも4社のみです。

意外な注意点

  • 床暖房パネルのアルミがWi-Fiの電波を遮断する。メッシュWi-Fiの導入がおすすめ
  • 高気密住宅のため屋内の音が響きやすい(吹き抜けがあると特に顕著)
  • ベタ基礎はオプション(30〜40万円)
  • 窓シャッターはオプション(約10万円)
  • 照明器具は標準仕様に含まれない(自分で選んで追加する)

まとめ

一条ルール全105個を12カテゴリに分けて紹介しました。全部を覚える必要はありません。大事なのは「一条工務店には独自の制約がたくさんある」と知っておくことです。

制約が多いのは事実ですが、事前に知っておけば対策できます。打ち合わせのときに営業担当や設計士に確認しながら進めれば、後悔は大幅に減らせるはずです。

なお、一条ルールは公式な名称ではなく施主の間の俗称です。ルールは随時変更される可能性があるので、必ず最新情報を営業担当に確認してください。

この記事が参考になったら、他の施主さんが経験した一条ルールもぜひコメントで教えてください。