ろれさんの一条攻略日記

一条工務店の造作間接照明で失敗しない7つのポイント

「ホテルみたいな間接照明をリビングに入れたい」。そう思って調べ始めたら、種類も費用もよくわからなくて手が止まった――そんな経験はありませんか?

一条工務店には標準の間接照明ユニットがありますが、もっと自由に照明を計画したいなら「造作間接照明」という選択肢があります。ただし、知らずに進めると思わぬ落とし穴にはまります。

この記事では、造作間接照明の基礎知識から費用の現実、そして失敗しないための7つのポイントまでまとめて解説します。

この記事の内容は動画でも解説しています(クリックで再生)


結論: 造作間接照明は「計画の順番」がすべて

先に結論をまとめます。

  • 造作間接照明は器具代だけでなく「造作費(大工工事)」が1箇所あたり約10万円かかる
  • パナソニックの建築化照明なら一条の半額制度が使える
  • コーブ照明は裏方の照明。器具のグレードより造作の精度が見た目に直結する
  • 間接照明だけでは暗い。ダウンライトとの併用が前提
  • 器具を決めてから造作寸法を確定する、という順番を守ることが最重要

造作間接照明と標準間接照明の違い

まず「造作」と「標準」の違いを整理しておきます。

標準間接照明ユニット造作間接照明
仕組み下がり天井ユニットに照明が組み込み済み大工が幕板や下がり天井を造作し、自分で選んだ器具を入れる
自由度低い(サイズ・位置が決まっている)高い(設置場所・器具を自由に選べる)
費用標準仕様内造作費 + 器具代が追加
明るさ省エネ重視で控えめ器具次第で大幅に明るくできる

標準ユニットは手軽ですが、光量が控えめで設置場所も限られます。「しっかり明るくしたい」「設置場所を自由に選びたい」なら造作を検討する価値があります。


設置手法は3種類。住宅で人気はコーブ照明

造作間接照明には、光の当て方によって3つの手法があります。

手法光の向き特徴
コーブ照明天井に向けて上に当てる反射した柔らかい光で部屋全体を包む。ホテルライクな雰囲気
コーニス照明壁面に向けて下に当てる壁がきれいに照らされ、天井が低い家でも設置しやすい
バランス照明天井と壁の両方コーブ + コーニスの合わせ技。均一に明るい

住宅で圧倒的に人気なのはコーブ照明です。天井に光をバウンスさせる柔らかい光が「ホテルみたい」と好評で、間接照明の定番です。

ちなみに「コーブ(cove)」は英語で「くぼみ・入り江」の意味。天井のくぼみに照明を仕込むからコーブ照明と呼ばれます。日本語の「高部(こうぶ)=高いところを照らす」と覚えると忘れにくいです。


光源は3パターン。どれを選ぶ?

コーブ照明に入れる光源は、大きく3つの選択肢があります。

LEDテープライトパナソニック スタンダードパナソニック 美ルック
演色性(Ra)製品によるRa83Ra93
費用(4.5m目安)1〜2万円約5.2万円(半額後)約9万円(半額後)
器具の高さ製品による40mm57mm
調光対応品の選定が必要専用スイッチで対応専用スイッチで対応
施工電気工事業者の事前確認必須一条の照明打ち合わせで採用可一条の照明打ち合わせで採用可

LEDテープライトはコスト面では圧倒的に安いですが、アルミチャンネル(ディフューザー付きケース)に入れないとLEDの粒々が天井に映ってしまう点と、一条の電気工事業者が対応しないケースがある点に注意が必要です。

パナソニックの建築化照明なら一条の半額制度が使えるので、手続き面でも費用面でも安心感があります。

演色性の差はどれくらい体感できる?

演色性(Ra)は光が当たった時に色がどれだけ自然に見えるかの指標で、最大100です。Ra83でも日常生活に支障はありませんが、Ra93だと木目や食べ物の色がより自然に見えます。

ただしコーブ照明の場合、光は天井に反射してから目に届くため、Ra83とRa93の差は直接照明ほど大きくありません。ダウンライトがすでにRa93なら、コーブ照明はスタンダードで十分という判断もアリです。浮いたお金を他に回せます。

標準ユニットとの明るさの差

ここが一番大きな違いです。一条の標準間接照明ユニットは省エネ重視で光量が控えめですが、パナソニックのライン照明はL1500スタンダード1本で約2,700ルーメン。3本揃えると8,000ルーメン以上になり、標準ユニットとは次元が違う明るさです。


費用の現実: 器具代だけ見ていると痛い目にあう

造作間接照明の費用で多くの人が見落とすのが「造作費」です。

費用の内訳(キッチン上コーブ照明の例)

項目金額
造作費(下がり天井・幕板の大工工事)約100,000円
器具代(パナソニック スタンダード 3本)約52,000円(半額後)
合計約152,000円

一条工務店では下がり天井に間接照明を付けると稟議案件になり、1箇所で10万円前後の追加費用が発生します。器具代が安くても、造作費を含めた総額で判断してください。

美ルックを選んでも、定価9万円が一条経由で4.5万円になるので半額制度の恩恵は大きいです。

費用の優先度の考え方

コーブ照明は「裏方の照明」です。光を天井に当てて反射させるだけなので、器具そのものは見えません。器具のグレードにお金をかけるより、造作の質(幕板の精度)に予算を割く方が、見た目への効果は大きいです。


失敗しない7つのポイント

ここからが本題です。造作間接照明で後悔しないために、設計段階で必ず確認しておきたいポイントを7つまとめます。

1. コーブ照明だけでは暗い。ダウンライトとの併用が前提

天井に光をバウンスさせると、光量が50〜60%に落ちます。11畳のLDKなら3,000ルーメン以上欲しいところですが、コーブ照明だけではまかなえません。

正解の組み合わせは、グレアレスダウンライトをメイン照明として計画した上で、コーブ照明を雰囲気づくりに使うことです。「間接照明 = メイン照明」ではなく「間接照明 = 雰囲気の仕上げ」と考えてください。

2. ほこりと虫の問題を設計段階で解決する

コーブ照明は器具が上向きになるため、ほこりと虫の死骸がたまりやすい構造です。1年掃除しないだけで明るさが20%落ちるデータもあり、2〜6ヶ月に1回は掃除が必要です。

対策として、照明器具と幕板の間に手が入る20cm程度のスペースを確保してください。掃除できない間接照明は、時間とともに暗くなる一方です。設計士に「掃除用のスペースは確保できますか?」と必ず確認しましょう。

3. 調光スイッチは専用品が必要

間接照明は調光できると利便性が格段に上がります。夜はほんのり、昼はしっかり、とシーンに合わせて使い分けられるからです。

ただし、パナソニックの建築化照明を調光する場合、アドバンスシリーズの逆位相タイプという専用スイッチが必要です。一般的な調光スイッチでは対応できないので、設計士に「この器具に合う調光スイッチはどれですか?」と確認してください。

4. 色温度を統一する

コーブ照明が電球色(2700K)なのにダウンライトが昼白色(5000K)だと、空間全体の統一感が崩れます。電球色か温白色で揃えるのが基本です。

注意点として、一条の標準間接照明はカタログ上「電球色」と表記されていますが、モデルハウスで実物を見ると温白色や中白色に近い色合いだったという声があります。カタログの表記を鵜呑みにせず、必ず実物を自分の目で確認してください。

5. 背の高い家具の配置を想定しておく

特にコーニス照明(壁面を照らすタイプ)は、壁際に背の高い棚や冷蔵庫を置くと照明が隠れてしまいます。コーブ照明でも、幕板の下に家具がくると見た目のバランスが崩れることがあります。

間取り確定前に、その壁面にどんな家具を置くかを想定しておきましょう。

6. 器具を決めてから造作寸法を確定する

パナソニックのスタンダードは高さ40mm、美ルックは57mm。この差は17mmですが、幕板の設計に直接影響します。

幕板の寸法と器具の高さが合っていないと施工できません。「先に幕板を造作してから器具を選ぶ」のは順番が逆です。器具を決めてから造作寸法を確定するという順番を守ってください。

7. LEDテープの施工は事前確認が必須

LEDテープ + ドライバーの構成は、一条の現場電気工事業者が対応しないケースがあります。

設計士と現場監督に「LEDテープを施主支給したい」と事前に相談し、以下を確認してから進めてください。

  • 電源の取り出し位置はどこか
  • 施工対応は可能か
  • 保証の範囲はどうなるか

確認なしに進めると、引き渡し直前にトラブルになるリスクがあります。


まとめ

造作間接照明は、正しい順番で計画すれば後悔するリスクを大幅に減らせます。

  • 設置手法は3種類。住宅で一番人気はコーブ照明
  • 光源はLEDテープが最安だが施工確認が必要。パナソニック建築化照明なら一条の半額制度が使える
  • 費用は「造作費(約10万円/箇所)+ 器具代」の2本立て
  • コーブ照明は裏方の照明。器具のグレードより造作の精度が大事
  • 間接照明だけでは暗い。ダウンライトとの併用が前提
  • 掃除スペースの確保、色温度の統一、調光スイッチの選定を忘れずに
  • 器具を決めてから造作寸法を確定する。この順番が最重要

間接照明の打ち合わせは、照明計画の中でも特に事前準備が効くパートです。この記事の内容を頭に入れておくだけで、設計士との打ち合わせがスムーズに進みます。